ライブ行きました！【HAREM SCAREMの巻】

解散を宣言したバンドのライヴに行くという行為は、
なんて言ったらよいのでしょう・・・。
ライブを観ること自体は楽しみだけれど、
このライブが終わってしまったらバンドは解散な訳で・・・。
となると、
ライブの日が来て欲しいような来て欲しくないような・・・。
そんな複雑な思いで迎えたライブ当日でした。

Melodic Power Metal Night Vol.10
　　　～HAREM SCAREM／Silent Force～
　　　２００７年９月28日（金）
　　　大阪　心斎橋　クラブクアトロ

またまた1ヶ月遅れのライブ・レポですm(_ _)m

このライブが決定した時点では、
バンドの今後のことについての発表はまだなかったんですよね。
久々の来日決定にいそいそとチケットとったのに、
まさかの解散のニュースを聞いたときには、
思わず自分の耳を疑いましたよ。

でも、１０年以上好きで聴いてきたバンドですから、
その姿をしっかり目に焼き付けておこう、
また、ライブを盛り上げることで、
バンドに感謝の気持ちを伝えたい、
で、あわよくば解散撤回！なんて気になってくれたらなぁ、
なんてことを思いながら気合いいっぱいで会場入りいたしました。

これまた社会人中心のファン層と思われるのに
平日開催ということで集客が心配でしたが、
なんのなんのなかなかの入りでまずは一安心。
（と言っても、クアトロですけどね・・・）

この日のライブは、Silent Foｒceとのカップリング。
まずは、こちらのバンドの登場です。
バンドの名前は知っていたけれど、
音は聴いたことなく、このライブがホントの初聴き。

先にあった東京では、音がよくなかったそうなんですが、
大阪では最初っから、まずまず。
で、他の方のレポでも書かれていたけれど、
ボーカルのD.C.クーパー氏、
かな～りジョン・ボン・ジョヴィを意識してますな～。
ルックスはもとより、キメのポーズ（？）もジョンなのよ。
Silent Forceは、ドイツっぽいスピード・メタルだから
音楽性は全然違いますけれどね（＾＾；
とにもかくにもメンバーさん、
みんなとっても楽しそうに演奏してたし、
演奏力もあるし、いいバンドだと思いました。
ただ、オリジナリティという点では、ちょっと弱いかな。

と、えらそーなことを書いておきながら、
実は、Harem Scaremの最後（かもしれないの）だから、
そっちの方が気になってしまって、
Silent Forceさんのライブの方には、
なんとなく集中できなかったんですよね。
トータルとしては、楽しいライブだったと思うので、
その点がちょっと残念でした。

さて、２０分くらいのインターバルをおいて、いよいよです。
いつの間にかお客さんも増えています。
この日は見逃せないとギリギリに駆けつけた人もいたのでしょう。
ステージ上はシンプルなセッティング。
さあ、いよいよバンドの登場です。
いったいどんな顔をして出てくるのかなぁと思っていたら、
ボーカルのハリー・ヘスの表情がなんだか固くって、
うん、目が笑ってなかったんですよね。
彼は、元々、感情がすぐ顔に出る人だと思うので、
そんな彼の固い表情を見ると、
「あ～やっぱり終わりなんだぁ・・・」って早くも涙が出そうになりました。
バンドの演奏も元々がうまい人たちだから、
決して下手という訳ではないのだけれど、
なんだか物足りない。
サウンドももひとつチープだし・・・。
う～っ、彼らは、こんなもんじゃないよ！！
なんだか哀しくて歯がゆくて、
３、４曲目の前にハリーが
「これが僕らのファイナル・ショーだ」なんて言ったときには
不覚にも不覚にも本当に涙が出てしまいました・・・。

ここまでの文章を読み返すと、
なんだか観に行かない方がよかったように思われるかもしれませんね。
ふふふ、でも、それは違うんですよ～。
そう、なんと言っても、この日の大阪のファンは素晴らしかった！！
バンドに対する感謝、愛情・・・そして、哀しみ、怒り、
あらゆる感情をバンドに思いきり伝えるがごとく、
ほぼ全曲（ある一曲をのぞく）フル・コーラスで歌い続けました。
その姿に固かったハリーはじめメンバーの表情もゆるんでいき、
とうとうハリーが歌いながら吹き出す場面も。
そう、これなんですよ！！
ハリーったら、フロアが盛り上がってると嬉しいのでしょうね～、
歌いながら吹き出しちゃうことしばしば、なんですよ（笑）。
ったく、こんなに素晴らしいファンがいるってのに、
なんで解散なんてこと思いつくのかしらね。
私も一生懸命歌い叫びながら、
そんなことを思っていました。

もっともっと彼らの歌を聴いていたい、
会場のみんなと一緒に歌っていたい・・・。
そんな気持ちでいっぱいでしたが、
終わりのときは無常にもやってくるわけで。

アンコール最後の曲が終わったときには
ただただ脱力・・・。
せめて余韻にひたらせて欲しかったのですが、
やたらと早い撤収作業で、あっという間に追い出されてしまいました。
東京ではメンバーが終演後ロビーに出てきてくれたという話に
期待してしばらくうろうろしてたんですが、
なかなかその気配もなく、終電の時間もあったので、
大きく後ろ髪をひかれながら帰路につきました。

さて、帰りの電車の中の私たちは、
楽しかったライブの満足感と共にご機嫌さんでした。
でもね、今、振り返ってみると、
それは、その日のバンドのパフォーマンスに対するものではなく、
バンドがこれまで創り出してきた素晴らしい楽曲と
その日の会場のファンのみんなの素晴らしさに対するもの
だったのではないかという気がしています。

ファイナルならファイナルということで、
もっと気合いの入ったライブを見せて欲しかった。
でも、それができない状態だから、最後なのかもしれませんね。
それは、この日のセットリストが、ファンの求めるものと
いくらかのズレが見られることからも言えるかも・・・。

ちょっと批判めいたことを書いてしまいました。
でも、Harem　Scaremが才能にあふれるバンドで
数々の素晴らしい楽曲を生みだしてきたことは事実で、
だからこそ、歯がゆくて残念でたまらないんです。

いつか彼らがまた体制を整えて、
戻ってきてくれることを信じて待ちたいと思います・・・。

ふぅ。

【セットリスト】
１．Dagger
２．Human Nature
３．Caught up in your world
４．Paint Thins
５．With a little love
６．Killng Me
７. Honestly
８．If there was a time
９ Change comes around
10 Hard to love
11 Don't come easy
12 Mandy
13 Higher
14 Voice of reason

ENC　No Justice
アンコール、もう一曲あったような・・・。

【追記】
この日のピートは、多分、ギター１本で通したんじゃなかったかな。
チューニングを変える曲のときにも
その場でチューニングしなおしてました。

コメント 9

お～っす！お久しぶりです！
このバンド、名前しか知らず音を聴いたことがないのですが、私がいつも読んでるブログでも取り上げてて、今解散ってのをりでぃあさんのところで知って、びっくりなわけです。なんか今までも色々紆余曲折があったのですよね？りでぃあさんの感想、すごくよく伝わってきたよー・・・

＞もっと気合いの入ったライブを見せて欲しかった。
＞でも、それができない状態だから、最後なのかもしれませんね。
ものすごく納得してしまいましたよ。
その通りかも。応援してきたファンとしてはさびしいけれど。ちょっと違うけどスマパンも最後のライブはそんなだったとか。バンドを維持してくのって大変なんだねー・・・
by のんたん (2007-10-23 03:16) 

レポお疲れ様です！
りでぃあさんは、きっとＬｉｖｅ中様々な感情が
駆け巡ったのでしょうね。このバンドは若い頃に
もっと評価されて良かったと思うんですよねぇ。
デビューしてからＨＲのシーンが消滅していったから
凄く難しい時期に彼等は生き抜いてきたなと思います。
今日中古ＣＤを5枚購入したのですが、その中に
「Ｂｅｌｉｅｖｅ」も入っているので今日は寝るときに
聴こうと思います。
by SANE (2007-10-23 21:49) 

>のんたん、久しぶり〜！
コメントありがとう^^
私の書いたことに共感してくれて嬉しいです♪
っと、そうなのよ〜HAREM SCAREM って
これまでも紆余曲折あったけれど、
なんとかふんばってくれてて、
や〜っと久々の来日決まったと思ったら、
これだもんなぁ・・・（涙）。
バンドを維持していくってほんと大変だなぁ
ってつくづく思いました。
でも、CDという形で彼らの音楽にはいつでも
触れられる訳だし、またいつか別の形ででも、
戻ってきてくれたらなぁっと思うことにしました。
あ〜好きなバンドの解散って辛いね・・・。
by りでぃあ (2007-10-23 21:56) 

>SANEさん、こんばんわ。
コメントありがとうございます♪
恥ずかしながら毎度毎度ひと月遅れの
レポでございます(^^;
バンドがどういう道をたどるかというのも
バンド自身の実力だけでなく、デビューの
タイミングなど自分たちの努力だけでは
どうしようもない要素も多い訳で、その点、
HAREM SCAREMは、恵まれていなかった
のでしょうね・・・。ホントいいバンドだと
思うので、解散は残念でなりません・・・。
でも、彼らの曲は永遠に残る訳だから、
これからも折に触れて聴き続けますよ！！
by りでぃあ (2007-10-23 22:05) 

ハーレム「スクリーム」だと思っていた部外者がお邪魔します(苦笑)
最後と言っても、解散ツアーの一環で日本に寄るって場合には本人達にとってはツアー最終日までは終わりではありませんからね。その辺の捉え方の違いはあったかも。
解散後の活動も充実したモノになると良いですね。
by yubeshi (2007-10-23 22:31) 

りでぃあさん、

Harem Scaremはやはり「Changes come around」なんですね。何ていうかな、Gotthardのような位置付けですかね？しっかりした曲をしっかり演奏するという基本かつ一番難しいことをやっていたバンドですね。もし5年早く出てきていたら、また相当評価は変わったんじゃないでしょうか？

ラストライブっていうのは、その内容より環境に動かされるのかも知れませんね。それも大事な体験、というものでしょう。
by ドイツ特派員 (2007-10-23 22:33) 

>yubeshiさん。
コメント＆nice!ありがとうございます。
う〜ん、それがですね、おそらく解散「ツアー」
などと大々的にはやってないと思われます（涙）。
だから、解散前に日本に来てくれたことに
感謝しながらも・・・というとこなんですよね。
うん、でも、彼らが決めたことだから
今後の活動が充実したものになることを
祈るしかありませんよね！！
by りでぃあ (2007-10-24 23:16) 

＞ドイツ特派員さん。
コメントありがとうございます！
そうですね〜少なくとも私にとっては
HAREM SCAREMは「Changes come around」
ですね！！私の元気ソングの一つであります♪
実は、GOTTHARDの方はあまり聴いたことが
ないのですが、しっかりした曲をさりげなく
しっかり聴かせることのできるいいバンドだと
思うのですが、プロとして活動する以上、
やっぱり売れないとやっていけないんですよね。
その辺が厳しくも残念なことろです・・・。
うん、いろいろと思うところはありますが、
まずは最後のライブという貴重な「場」に
居合わすことができたことを感謝、ですね！！
by りでぃあ (2007-10-24 23:24) 

私もめちゃくちゃハーレム大好きな人でした。
今でも恋しくて歯がゆいです（泣）
復活してくれないか今でも淡い期待をかけてしまうのです。
by sweetsunday1101 (2010-05-31 23:41)